「投資スクール(オンライン講座)に自腹で入会してみた」シリーズの第4回目。
今回は老舗(しにせ)スクール「ファイナンシャルアカデミー(FA)」をご紹介します。
早くから日本人にお金の教養を授けてきた、まさに“真打登場”という感じです。生徒数の実績でも抜きんでています。
僕は2つのコースを受講しましたが、カリキュラムとしてはとてもよくできていると感じました。
その一方、個人的には動画のクオリティや料金設定にやや不満も残りました。
あと、代表の泉正人氏のなぞすぎる経歴にも興味津々。そのへんは元新聞記者としていろいろ探りを入れています。
ランキングはこちら↓↓↓
目次
投資スクールの草分け的存在
ファイナンシャルアカデミーは「お金の教養を身につけるための日本最大級の総合マネースクール」です(ファイナンシャルアカデミー「お金の教養講座」より)
(注★画像やテキストの著作権はファイナンシャルアカデミーに帰属します。以下同じ)
最初にお断りしておくと、ここはオンラインスクールではなく、きちんと教室に通うリアルスクールがメインなので、これまで紹介したところとはやや毛色が異なります。
でも、WEB講座やWEBセミナーもあるので、「リアルスクールに通うのが難しい」という方にも参考になるかなと。
運営会社の正式名称は、日本ファイナンシャルアカデミー株式会社。
所在地は東京都千代田区丸の内の国際ビル。有楽町に近い有名なビルで、記者時代このビルの地下によく食事に行ったりもしたのでなじみ深いです。
スクールの設立は2002年6月。まもなく20周年を迎えます。
投資の必要が声高に叫ばれるようになる昨今の時代状況を予見していたんでしょうか。先見の明を感じますね。
そこからのべ50万人以上の人がここで学んだそうです。
学校紹介のページに設立の目的が書かれています。
誰もが一生の付き合いとなるお金。義務教育で教わらない「お金の教養」「お金の知性」を正しく学び、育むことで、人生にゆとりをもたらし、よりよい人格形成の一助となることを目指しています。
ファイナンシャルアカデミーはスクールを核に手広く事業を展開していて、学生向けや企業研修のほか、女性のためのお金のクリニック「FPwoman」、最近名前をよく聞くマンツーマンの資産運用パーソナルトレーニング「ABCash(エービーキャッシュ)」もここのグループですね。
ABCashについては以下の記事を参考にどうぞ↓↓↓
代表の気になる経歴と肩書
グループの代表は泉正人氏という方です。
ご本人の顔がメディアにはまったく出てきませんが、『お金原論』『お金の教養』など非常に多数の著書があります。何者か気になりますよね。
2007年刊行の『お金の脳トレ』に以下の略歴が出ていました。
サイトではITベンチャー立ち上げからの経歴しか書いていませんでしたが、1974年生まれの40代で、まだお若いんですね。
もともとトップスタイリストにあこがれて美容学校に入学。でも美容師としての才能に限界を感じ、ビジネスでの独立を目指すようになって、26歳でITベンチャーを起業(日本初の商標登録サイトらしい)、27歳でファイアンシャルアカデミーを設立。
という感じです。
28歳から不動産投資を始めて成功し、そのノウハウを伝える「カリスマ不動産投資家」でもあると書いてあります。
また、ホームページの経歴には「一般社団法人金融学習協会理事長」という肩書もありました。
別に経歴に問題があるようには思えませんが、多数のメディアの取材を受け、社団法人理事長という肩書もあるのに、顔出しNGなのがちょっと気になりますね。
権威主義的なにおいが、、、
元記者のはしくれとしてちょっと気になったのは、この「一般社団法人金融学習協会理事長」という肩書です。
サイトを調べてみると(こちら)、FAグループの小学生向け講座「ハピプロ」を広めたり、「マネージメント検定」なる資格試験を作ってその学習をファイナンシャルアカデミーのテキストでやらせたり、理事や監査に他のお金の学校の人が入っていなかったりと、若干お手盛り感があります。しかも資格検定は現在ストップしていますし。
一般社団法人という第三者機関的なにおいのする組織にしておくと、お役所とか公立の学校とかからお金を受け取りやすいので、そうした目的のためにつくったんではないかと勘繰ってしまいます。
多くのメディアがこの組織名に安心して記事として取り上げていますんで、それが宣伝になって公立学校が採用し、それがさらに実績になって国の「金融学習普及」予算の受け皿になり、最終的に利権団体化していく。
記者時代にこの手の「名ばかり社団法人(財団)」をたくさん見てきましたが、そういうにおいがちょっとします。ここがそうだとは言い切れませんけど。
社団法人は厳密な会計と監査が求められますから、よもや不正を働いているとは思いませんが、やはりこうした組織は透明性と中立性を高める必要があると思います。
まあ好意的に解釈すると、そういう横断的な組織をつくろうにも、ほかにお金の学校をやっている人が設立当時いなかった、とも考えられますけどね。
これに加えて、元大臣で今は実業家でもあるあの経済学者をスクールの顧問とするなど、やや権威主義的なところは鼻につきます。
まあ、代表個人や組織の詮索はそれくらいにして、スクールの中身に入りましょう。
要はわれわれの金融リテラシー向上のために役立っているか、ですからね。
メインスクールの数は現在6コース
ファイナンシャルアカデミーのメインスクールは全部で6コースあります。
- 株式投資
- 不動産投資
- 外貨投資・FX
- 投資信託
- お金の教養
- 定年後設計
教材と収録動画での受講がメインで、「WEB受講」「教室受講」のどちらか(または両方)を追加することもできます。
講義数と基本料金(税込)は、
- 株、不動産、外貨FX 全15回 327,800円
- 投資信託 全8回 173,800円
- お金の教養 全24回 173,800円
- 定年後設計 全22回 173,800円
という設定です。
これに入学金33,000円、そして教室もしくはオンラインLIVE受講をつけると88,000円が追加となります。
たとえば株式投資スクールなら、オンラインで受講するとなると全部合わせて税込448,800円かかります。
おそらく前の3つがスクールの稼ぎ頭で、後の3つは初心者を呼び込んで、終わったら上級コースに勧誘していくビジネスモデルなんでしょう。実際、ゼミとかアドバンススクール、スペシャリスト学部なんてのも用意されてます。
前回紹介したグローバルファイナンシャルスクール(GFS)が、いろいろな分野の講義動画が1300本以上あり、全部まとめて30万円程度なのを考えると、ファイナンシャルアカデミーは1つのコースが高く感じられます。
まあリアルスクールは講師代やスタッフの人件費、会場費や資料代など何かと経費がかかりますから、ファイナンシャルスクールの料金設定が特に高いと言いたい訳ではありません。ほかの資格スクールなどの料金と比べても妥当と思えるレベルです。
定評のある不動産投資スクール
先に述べた通り、代表の泉正人氏が不動産投資の成功者ということもあり、僕はまずここで不動産投資について学ぼうと考えました。
でももっといろいろな投資に触れられる投資初心者向けのセミナーがあったため、それを丸の内の会場で受けました。
会場はこんな感じです(ホームページより)。
その上で、株式投資やFXコースはちょっと初心者向きすぎて退屈そうだったため、当初予定通り不動産投資コースに入会しました。
僕が受講したのはWebコースです。教室に通うの面倒なんで、、、。
同コースの中身をちょっとのぞいてみましょう。
ログイン後、「マイページ」から「受講中スクール」を選択すれば、動画視聴のページに入れます。ログイン後のページはこんな感じ。
契約したら2年間いつでもWEB動画が見られ、しかもその間に新しいスクールが開かれれば新旧両方のスクールの動画が視聴できます。
だいたいリアルスクールの講義の後、数日中にWEBにアップされるようです。
動画はこんな感じ(上が不動産、下が定年後)。
不動産コースは私が申し込んだ回も含めて3クール開かれました。大まかな内容は一緒ですが、新しいほどブラッシュアップもされていますね。
3回とも束田光陽先生という不動産投資家が講義をしておられました(写真右から2人目)。
おそらく人気講師なのでしょう。ひょうきんで明るく、講義にも慣れている感じがあり、自身の経験を交えて具体例を出されているのが好印象でした。
内容は、収益物件の探し方から、ROI(費用対効果)の高め方、銀行融資の条件、出口戦略まで、かなり懇切丁寧に教えています。
個人的に気に入ったのは、ファイナンシャルアカデミー独自の「マネログ」という不動産投資シミュレーションツールが使えること。
購入価格や築年、家賃、経費、ローンの利率や年数などを入力すると、その物件がどの程度の利回りで、減価償却がどれくらいかなどを年ごとに自動計算してくれるツールです。
実際の物件探しやシミュレーションにとても役に立ちそうです。結局僕は不動産購入時には使うの忘れていましたけど、、、。
コース全体の印象としては、基礎から応用まで学ぶには必要十分という感じで、実際にこれを受けて不動産投資を始めた人も多いようです。
ただ、実際に不動産投資を始めてから改めて講義内容を見直してみましたが、この投資モデルでこれからもやっていけるのか、そんなに都合よく好物件見つからないしお金も借りられないよなあ、という疑問を少し抱きました。
不動産投資はトレンドや情勢がめまぐるしく変わりますからね。ここで基本を学ぶだけでは最新情報に追いつけないので、その後の勉強の継続が不可欠です。
合わないコースを選ぶと悲劇
不動産投資コースを一通り学んだあと、比較的新しめの「定年後設計コース」にも入会してみました。
こちらも不動産コース同様、リアルスクールではなくWEB受講を選びました。
この「定年後設計コース」は、50代からマネー面を中心にどのようにライフプランを設計していくかを考えるという説明でした。
新聞社を早期退職して実質「定年後」みたいな生活を送っていたので、50にはまだ時間があると思いながら、内容にとても興味がわいたのです。
しかし、いざ料金を払って始めてみると、ちょっとガッカリ感が大きかったです。
講義には毎回異なる講師が登場するんですが、この分野に精通したスペシャリストが通しで講義するのと違い、手の空いた講師がテキストに沿って講義をしているだけみたいな印象を受けました。
下は講義テキストと中身の一例です。
「投資サギに引っかからないように」はまだいいとして、「孤独にならない方法」とか「終活どうする?」みたいな講義もあり、僕にとっては「余計なお世話だ!」という気持ちにさせられました。
いや、これはこれでたぶん必要な中高年が大勢いると思いますけどね。
でも、中高年ならでは、リタイヤした人ならではの投資の方法論などがあれば知りたいと思っていた僕には、そのあたりは初心者向けに終始していて知識もある程度あったため、結局途中で勉強するのをやめてしまいました。
まあ内容が自分に合っているかどうかは購入しないとわかりませんからね。でもファイナンシャルアカデミーの1コースの料金設定はちょっと高めなだけに、レベルや興味の合わないコースに入ってしまうと悲劇です。
講義動画のクオリティに不満も
2つのコースを体験してみて思ったのは、やはり老舗スクールということもあって、内容や構成は吟味した良質なもので、痒いところに手が届く感じはあります。
また、WEBコースのみの受講でも、テキストはもちろん、同じ内容のDVDももらえるので、お金を出しただけの「所有欲」は満たされます(セットの箱がでかすぎて邪魔ですが、、、)。
そしてここが肝心なところですが、WEB講義専門に作られた動画ではなく、教室授業を録画しただけなので、ふだんYouTubeなどで動画を見慣れている人には、ややうっとうしい映像が多いです。
背の高い人の頭が映っていたり、質問を当てられた人の答えが聞き取れなかったり。
それと、紙のテキストをカメラで撮っているだけなので、資料の映像が薄いし、画面が青みがかっていて見づらい感じもありました。
この自腹で入会してみましたシリーズ1回目で理由を書きましたが、僕はあくまでオンラインスクールが好きなので、動画のクオリテイ不足には不満が残りました。
注意★僕が受講してからだいぶ経つので、このあたりはすでに改善されているかもしれません。WEB向け専門の講義映像が作られれば、コンテンツは必要十分なだけに、きっといいオンラインスクールになるのではないかと思います。
まとめ 手堅く良質なカリキュラムが魅力
さて、「自腹でオンライン投資スクールに入会してみた」シリーズ4回目、いかがだったでしょうか。
老舗で人気があるスクールだけに、ちょっと辛口に書きすぎたきらいはありますが、安定感はどこよりもあるし、良質なカリキュラムも魅力です。
オンラインスクールとしては少々不満はありますが、もし教室でのリアル講義を受けるならやはりここかなという信頼感もあります。
まあ感想には個人差もありますから、内容についてはセミナー等に参加して実際にご自身の目で確かめてください。
投資もスクールも自己判断でお願いします!
- 実績も歴史もナンバーワンのお金の学校
- 代表の肩書きや権威主義志向にやや疑問も
- 料金は高めだが、コースの種類は充実
- よく吟味して練られた講義内容
- 教室録画の動画はクオリテイに問題あり
★投資スクールに入学を考える前に、まずは無料の投資講座を受けてみてはいかがでしょうか。僕のおすすめは以下の講座です↓↓↓
【実際の投資成功者が教えてくれる、生涯資産に差が出るセミナー】
「投資の達人になる投資講座」は講義数・生徒数など4部門で日本一達成の投資スクールが監修、投資初心者から経験者まで累計70,000人超が受講したオンライン投資セミナーです。「本当の投資とは何か」「人のオーナーになるってどういうことか」「資産作りに欠かせない方程式とは何か」などのお金の基本、投資の王道を短時間で学ぶことで、正しい資産形成が始められ、失敗の少ない確実な運用成果を上げる力が身に付きます。このセミナーで学ぶことを最初に頭に入れておくだけで、生涯資産のケタが1つ2つ変わってくるはず。ここから申し込んで約2時間弱の動画を視聴すると、今なら期間限定で以下の特典が無料でもらえます。
<特別感謝記念セット>
- 投資信託 完全攻略ガイド
- 証券会社 徹底比較ガイド
- クレジットカード比較ガイド
- 海外銀行マニュアル
- 過去の収録講義2時間
- 投資・資産運用の個別相談チケット1回分